満を持してナイトシェードオパール(ブラックオパール)の製品化

バンコクの市場で見かけるブラックオパールの美しさには以前から心を奪われていました。


ブラックオパールと言えば、希少で高額で手に入りにくいものであるには今でも変わりありませんが、その美しさを追及したシンセテイック(模造)ブラックオパールが作られたり、オパールとガラスやクオーツなどを張り合わせた、いわゆるダブレットやトリプレットで作り出したりといった人工的に作られたものも販売されるようになっています。  

そういったものでも美しいと感じるくらいいオパールの遊色効果は人の心をつかむものだと思っていましたが、私が心を奪われたのは模造品でもなく、張り合わせでもなく天然のオパールの地色をエンハンスしただけのブラックオパールの出現です。

処理したブラックオパールが出現しても今回の製品化までには長い間かかりました。

私たちはナイトシェイドオパールと呼んでいるのですが、オパールの夜の闇のような地色が表面だけでなく石の中まであることや研磨しても天然のオパールの遊色効果がうしなわれない技術など検討事項が沢山あり、それがほぼ解決して満を持しての製品化となりました。

普段は何気ない顔をしていながらふとした瞬間にドキドキするほど美しいナイトシェイド(ブラック)オパールの輝きは私の心をつかんで離しません。

今回はタイから日本への旅のお供にはこのブラックオパールを選びました。 

それは、光の変化による遊色効果を確認したかったからです。

バンコクのオフィスの蛍光灯下で着けたリングはこんなふうに見えました。

ブラックといえども、遊色効果の赤が前面に出ているような石なのかな?とその時は思いました。


ところが、窓の近くの席に着いた時にはこんな色に見えました。 

そして、日本に来て東京の家の室内でPCを打つ指に目をやるとこんなに見えました。

暗い室内で作業していたのでまさにナイトシェイド。 しかしブラックの奥に謎めいた光が見えるのが只者の石ではない感じがしています。

場所を変えて光が入る場所で見てみるとこんなになっていました。

まさにナイトシェイド(ブラック)オパールと名付けたのに相応しい深い闇の中から見える神秘の輝きを感じます。

やはり天然のオパールの輝きをそのまま残しているところが最大の魅力だと感じます。  どこでも常に同じようにきらきらと光る人工的な輝きは安定してはいてもなにかもう一つ足りなく、石好き、宝石好きにとってはこの不安定な輝きこそが自然で美しいと改めて感じました。

アントレゾの春夏のコレクションに、このブラックオパールのリングとペンダントを入れたのはかなりの厳選素材を使う必要がありましたので、選んでくださる皆様には良いものがお届けできるように更に頑張らないとということで弊社の研磨のスペシャリストも日々奮闘しています。

常に販売できる素材ではないので、今回はショップチャンネルの深夜の番組で数限定で販売させていただく予定になっています。  

6月2日の深夜(日付が変わって3日の午前1時からの番組です)の”宝飾サロンにようこそ”、この時間はジュエリー上級者の方、宝石の愛好家の方々が見てくださるということなので、どこか特別なものしか販売ができないというプレッシャーがあります。 

なので、ブラックオパール以外の4点も特別な仕様で用意しています。

購入後数年たっった時に購入してよかったと思っていただける、というのが常に目標です。



ブラックオパールは石の魅力を最大限に見ていただくためにシンプルなデザインにしていますが、デリケートな素材なので大きな爪でしっかりと囲むことは忘れていません。

本当はブテイックのライトやスタジオライトなどのような強い光を当てると、びっくりするほどの遊色効果が出るのですが、それはご購入くださった皆様が都度都度、少しづつ感じていただきたいのでここでアップするのを辞めました。

遊色効果はパターンも色も石によって異なり2つとして同じものが無いので、手に入れた石はあなただけのスペシャルストーンとなり、それが天然の宝石の楽しさだとおもっています。

ところで、あと4つのうちの1点はこれは別途アップする機会があればしたいと思います。 

数が非常に少ないアイテムなのです。

それでは!





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