翡翠にまつわる不思議な話1
来月の4日には東京のショップチャンネルのジュエリーデーに翡翠のアートラインの1時間(19時から)に出演します。
今回は翡翠やメタルに白い輝きを多く入れて翡翠をおしゃれにカジュアルに着けたいと考えたコレクションになりました。 ”お勧めは?”と聞かれるのですが、白薔薇もラベンダーのカービングもインペリアルもスクエアカットもバングルも、どれもこれもおすすめ。
その中で今回はラベンダーを大きく使用したカービングを作りました。
ラベンダー翡翠は色が美しいもの、または透明度があるものはそれぞれ希少だけれど、色が美しくてかつ透明度があればそれは相当に美しい石となります。 私は翡翠に限らず”照りの良い石”が好きなのですが、ラベンダー翡翠も色と透明度がある原石を探します(そういう石は高価ですけど)。
Sheenにはこの両方を満たしたラベンダー翡翠がシンプルなデザインになって飾られています。

17ctもあってこの色と輝き。 リングにしたいハイクオリテイーですが、リングにはちょっと大きすぎる感じもしてごくごくシンプルなペンダントにしました。


こちらは1点しかないものです。
ここまで大きくて良質のラベンダー翡翠は数多くを並べることはできませんが、透明度があり色が美しい大きな原石を使ったカービングを今回のコレクションでは準備しています。
さて、翡翠は宝石として大昔から使われていた素材ですが、宝飾品という観点からと同じくらい”護身の石”としての評判が高い宝石です。
実は ”アートラインで購入した翡翠のカービングを落としてしまった
”という方から最近メールをいただきましたが、その時私が心の中で思ったのは”残念ではあるけれど翡翠を破損したり無くしたりするのは良いことだといわれているよね”ということです。

もう25年以上前の話ですが(この話は友人などによくする話なので聞いたことある方はスルーしてくださいね)、シェフTと私がミャンマーに石の買い付けに出ていた時に素晴らしい翡翠のカービング作品に出合った話です。 そしてその作品はクジャクの透かし彫りでした。 インペリアルジェイドと言っても過言ではないような透明で色鮮やかな無処理の翡翠にクジャクの透かし彫りを施した作品で、それは素晴らしい技術でしたので是非ブローチを作りたいと思いました。
(それはまだ弊社のカーバーの親方に出会う前です)
しかし価格がとても高く、交渉が難航し入手をいったんあきらめたのですが、ついに最終的には買うということになりました。
値段が高かったこともありますが、とても貴重な作品だと思ったので丁寧に包んで箱に入れてフライトの手荷物として大切にバッグに入れてバンコクに戻ってきました。
バンコクでチェックインしたホテルの部屋で早速箱を開けてみると、信じられないことが起こっていました。
翡翠のクジャクカービングが真っ二つ割れていました。 完成したカービングが磨きの時に機械に挟まるなどのアクシデントで一部が欠けたということはありますが、なにもせずに真っ二つに翡翠が割れたという経験は後にも先にもこの事だけです。
その時にシェフTに言われたのは、”翡翠が私の身代わりに悪運を受けて割れたんだよ”という慰めの言葉でしたが、翡翠にはそのようなパワーがあるということは今でも根強く信じられていて、アジア各国では昔から語り継がれています。
また、シェフTが私にこのようなことを言ったのはシェフTの家族に起こったある不思議な思い出があったからでした。
その不思議な思い出話を”翡翠を落とした”というメイルをいただいて再び思い出しました。
長くなったので、
シェフTから聞いたその不思議な体験談はまた明日にアップしたいと思います。
それでは!
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